仕事で英語を使うシーンが増えてきた、外資系への転職を考えているなど、ビジネス英語を今すぐ身につけたい方は多くいらっしゃると思います。書店の英語学習本コーナーに行くと、ありとあらゆるビジネス英語教本が置かれています。何年も売れ続けているロングセラーや、時代の変化を汲み取った新しい本など次々と出版されており、どれを選んだらいいのか迷ってしまいますよね。

今回の記事では忙しい社会人の方へ向け、すぐにビジネス英語の勉強を始めていただけるよう、おすすめの教本5冊を厳選して紹介します。

ビジネス英語を学べるおすすめの本

ビジネスシーンで使われる英語には日常英会話とは異なるルールがあります。ビジネス英語を身につけるというのはつまり、このビジネス英語特有のルールを学ぶことなのです。「英語での日常会話もうまくできない私には、ビジネス英語なんて身につけられないのでは、、、」と心配されている方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心ください。

実は、さまざまな話題が飛び交う日常英会話よりも、ビジネス英語のほうが簡単なのです。ビジネス英語では、シーン別に決まり文句や頻出フレーズがあるため、それらを覚えることで、短時間の勉強で飛躍的に、英語力を伸ばすことができます。ここでは、膨大なビジネス英語教本の中から「英会話」「ビジネスレター&メール」「英語会議」のシーン別に、すぐに役立つ英語を身につけられるようなおすすめ教本を5冊厳選しました。

英語ペラペラビジネス100(アルク)

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英会話ペラペラビジネス100 - ビジネスコミュニケーションを成功させる知的な大人の会話術 [CD2枚付]-amazon

2002年発売の『英会話なるほどフレーズ100』は、ビジネス英会話教材のベストセラーです。著者であるスティーブ・ソレイシィ氏は、NHK教育テレビやラジオ第2放送の人気語学講座で講師を長年務め、実際に世界の人々とビジネスをしてきた人物です。非常に多くの日本人を相手に英語を教えてきた著者だからこそわかる、英語を話す時の日本人特有のクセや間違え方を、非常によく理解しています。

本書には、ソレイシィ氏自身の経験や知見を踏まえたうえで、日本人ビジネスマンが仕事で使う英語のやり取りを「円滑に」、そしてビジネスを「成功に」導くためのコミュニケーション術がまとめられています。数あるビジネス英会話本の中で、この本が長年ベストセラーとして売れ続けている理由は、想定されている各場面がかなりリアルであり、汎用性の高い厳選されたフレーズのみが厳選されていることです。

「お忙しいところ申し訳ありませんが」や「ぜひ、よろしくお願いいたします」など、英語ではどうやって表現すればいいだろう?と日本人が疑問に思うフレーズも、シンプルに表現されています。

本書の対象となるのは、英語学習初級〜中級者です。「英語初級者だけど、海外出張に行かなくてはならなくなった!」という方は、付録のCDを聴きながら、フレーズを全文暗記するつもりで覚えましょう。海外出張先で、本書と同じような場面に遭遇し、驚くはずです。すぐに海外出張がない方もCDを聴きながら、掲載されたフレーズを口に出して勉強してみましょう。仕事中に、本書に想定された場面に出くわした時には、該当フレーズを呟いてみるのも効果的です。

ちなみに、初心者~中級者向けの本として紹介していますが、ある程度勉強を積んだ上級者にも役立つ内容です。掲載フレーズは一見すると簡単すぎるように感じるかもしれませんが「こんなにシンプルに表現できるんだ!」という発見があり、次回使ってみたくなるでしょう。「ビジネス英会話」を身につけたいなら、必読の1冊です。

即戦力がつくビジネス英会話(ディーエイチシー)

CD付 即戦力がつくビジネス英会話

CD付 即戦力がつくビジネス英会話-amazon

2014年発売の「即戦力がつくビジネス英会話」は、NHKビジネス英会話の講師や、慶應義塾大学で英語講師を務める日英バイリンガルの著者・日向清人氏による、自己紹介からプレゼンまで学べるビジネス英語の決定版です。最近の出版の世界に多い「売るためだけに」つけられた煽り気味のタイトルではなく、『即戦力がつく』という、やや地味とも思われるタイトル通り、王道・硬派な内容のビジネス英会話本です。

ビジネスの場面に応じたスクリプト(英・日)が用意され、1レッスンに、ダイアログ、フレーズ(+解説)、フレーズの空所補充、ダイアログの空所補充がすべてつまっていて、全52レッスンが掲載されています。NHKラジオの実践ビジネス英語番組が一冊にまとまっているイメージです。分厚い本の中に、小さなフォントでぎっしりと内容がつまっており、とにかく圧倒される量です。

本書が支持される理由は、実際のビジネスの現場で使用されるような表現が満載で、暗唱用の教材として非常に優れていることが挙げられます。CDが付属していますから、シャドーイングなどにも使えます。本書の対象となるのは、英語学習中級者以上です。著者が推奨する勉強法は、本書内の”FOCUS"に記載された基本フレーズの反復練習です。約600の基本フレーズを口頭で何度も繰り返し、なにも考えなくてもぱっと口から出てくる域に達することが望ましいということです。

レベルとしては中級者以上向けですが、中身が濃すぎるためか、中級者以上でも途中で挫折してしまう人が多い本でもあります。本書を利用した学習において、挫折しない方法(すなわち本書の一番効果的な使用法)は、”FOCUS"と"more"を中心に取り組むことです。"DIALOG"は単に聞くことができればそれでいいと考えましょう。

ビジネス英会話の初級者が取り組むには少しハードルが高いですが、著書の推奨する勉強法に従って着実に学習を続ければ、間違いなくビジネス英語力が身につく名著です

会話もメールも 英語は3語で伝わります(ダイヤモンド社)

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会話もメールも 英語は3語で伝わります(ダイヤモンド社) - amazon

2018年発売の「英語は3語で伝わります」は、学生時代にTOEIC950点と英検1級を取得したのに、ビジネス実践の場では歯が立たなかった経験をもつ著者・中山裕木子氏による、英語の本質を端的に説明した良書です。”3語”というのは、実際に3単語ということではなく、SVO(主語+動詞+目的語)で書きなさい、ということです。決して「すべての英語を3語で表現する方法」だとか「ブロークン英語」を紹介しているわけではありません。

受験英語で覚えたイディオムを使って、長々とまわりくどい英語を書いたり話したりしがちな日本人向けに、本書では「伝わる英語」「わかりやすい英語」「力強い英語」を書く方法を説明しています。掲載されている例文も簡単ながらリアルな内容であり、日本語だと長くなるニュアンスをきっちり短文に収めた良い例文ばかりです。

本書の対象となるのは、英語学習初級〜上級者です。学習者がどのような英語レベルであっても、著者が提唱する英語表現法を身につけることで、特にビジネスメールを書く時に効果を発揮するでしょう。本書の通りに書けば、ネイティブのような、驚くほど端的な表現で要件を伝えるメールが書けるようになります。その結果として、メールを書く際の時間が短縮されるのに、伝わりやすい英語が書け、相手と意思疎通がしやすくなります。

英文ビジネスレター&Eメールの正しい書き方(研究社)

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英文ビジネスレター&Eメールの正しい書き方 - amazon

2004年に発売された「英文ビジネスレター&Eメールの正しい書き方」は、世界中を駆け回りながらコンサルティングや企業研修を行っている著者・松崎久純氏による、正式な英文ビジネスレター・Eメールの例文が満載された良書です。日本で発売されて以降、常にこの分野でのベストセラーであり続けているのみならず、韓国や台湾、香港など海外でも翻訳本が出版されており、その人気ぶりがうかがえます。

本書は英文ビジネスレターとEメールのみに絞って、英語を書くコツとテンプレート的な実例が掲載されています。日本語でビジネスレターを書く際もテンプレートを参考にするのと同様、英文ビジネスレターやEメールを書く際にもテンプレートが必要です。インターネットで検索すれば大量のテンプレートが手に入りますが、その内容は信用できるものかどうか疑問が残ります。一方、本書に掲載されているテンプレートや例文は、実際にビジネスの現場を知っている著者によって集められた、商取引を中心とする数多くのシーンに対応できる、優れた例文ばかりです。安心して、そのまま真似して使えます。「書き出し」「文中」「結び」それぞれで使えるセンテンスも参考になるでしょう。

本書の対象となるのは、英語学習初級〜上級者です。初心者の方がビジネスレターやEメールを迷わずに書き上げるコツも、すでに日常的に英文を書いている上級者の方がより上質な文章を書くコツも紹介されています。常に手元に置いておきたい1冊です。

英語の会議 直前5時間の技術(アルク)

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英文ビジネスレター&Eメールの正しい書き方 - amazon

ビジネス英語通訳者であり、数多くの英語会議出席者を「救済」してきた著者・柴山かつの氏による、日本人のための英語会議対策フレーズ集です。“突然、「英語の会議に参加しろ」と言われたら?”と想定し、カウントダウンを行ないながら、5時間で学べるようコンパクトに内容が凝縮されています。

英語でプレゼンをするための対策本は多く出版されていますが、本書は一味違います。プレゼンを聴く立場はもちろん、会議や議論に参加する際に役立つ実践的な内容が豊富に盛り込まれています。学校では習いませんが、英語の会議には一定の形式があり、質問や回答の仕方もおおよそ決まっています。本書に掲載されているフレーズは、英語会議においては頻出のものばかりで、汎用性も高いです。付属のCDを聴きながら口に出して繰り返し復習することで、使いたい時にすっと口から出てくるようになるでしょう。

本書の対象となるのは、英語学習中級者以上です。本書を有効活用する方法として、掲載されている頻出フレーズをテンプレートにして、自分用のスクリプトを作ることをおすすめします。議題に関する単語を覚え、言いたいフレーズをオリジナルのスクリプトとして事前に用意しておくことで、自信を持って英語会議に参加できるようになるはずです。

ビジネス英語に関する本を選ぶときのポイント

ここでは、ビジネス英語教本を選ぶ時に気をつけたい3つのポイントを説明します。上記で紹介した5冊以外にもビジネス本を選びたいと思った時に、ぜひ参考にしてください。

日本人がつまずきやすいポイントを捉えている

多くの日本人英語学習者は、ビジネス英語を勘違いしています。「ビジネス英語とは、小難しい単語を用いて、文法知識を総動員した複雑な言い回しをしなければいけない。」といった考えでビジネス英語に取り組むため、必要以上に難しく考えすぎて、ビジネス英語がなかなか身につかないようです。ビジネス英語の本を選ぶ際にもこのような、日本人がつまずきやすいポイントをしっかりと捉えているものを選ぶことが大切です。

特に、紹介した5冊のうち、『英語ペラペラビジネス100』『会話もメールも英語は3語で伝わります』『英語の会議 直前5時間の技術』の3冊はおすすめです。多くの日本人に英語を教えてきた経験のある著者が執筆しているため、日本人学習者特有のクセや受験英語の影響を、非常によく理解した内容となっています。日本人学習者が陥りやすい間違えポイントを的確に指摘してくれます。

加えて、多くの日本人がビジネスシーンで話したい英語フレーズを書籍内で厳選して紹介しています。「お忙しいところ申し訳ありませんが」「発言する前に、英語が下手なことをひと言詫びたい」「ぜひ、よろしくお願いいたします」など、ネイティブはあまり使わないけれど日本人が会話で使いたくなる表現を、シンプルかつ簡潔に表現しています。

内容が目的に沿っている

本の内容が、自身の目的にしっかりと沿っていることも、ビジネス英語の本を選ぶ際には重要です。英語に限ったことではありませんが、最初からあれもこれもと手を広げすぎると、結局何ひとつ身につかないという事態に陥りがちです。まずは目標を定め、そこに一極集中して取り組むことで、成果があがりやすくなります。

忙しい社会人が効率的にビジネス英語を身につけるためには、自分にとってどのようなビジネス英語が必要なのかを考えるところから始めるべきです。「英語メールのやり取りが多いのにうまく書けなくて時間がかかってしまう」「英語会議を開かなくてはいけなくなったが、どうやって進行すればいいのかわからない」など、目の前にある課題を解決するために必要な英語から身につけましょう。

自分にとって必要なビジネス英語がわかったら、そのシーンの英語力を身につけられる本を選びましょう。

ビジネスにふさわしい表現を紹介している

日本語でも、プライベートの時と仕事の時には自然と言葉遣いを変えるように、英語にもビジネスシーンでは、場にふさわしい表現が求められます。社内メンバーや取り引き先の相手に失礼にあたらない表現などを学ぶことが必要です。失礼にあたらない表現や丁寧な英語表現が集中的に掲載された本を選びましょう。

ビジネス英語では、小難しい単語や長く複雑な言い回しは不要です。その代わりに、基本的な単語・文法を身につけた後は、ビジネスシーンにふさわしい表現、自分の属する業界の専門用語の単語をしっかりと覚えましょう。その際に強力なサポート役となってくれるのが、上記に紹介したおすすめ教本です。

取り上げた5冊はすべて、ビジネスの現場を知りつくしたプロが執筆しています。単なる想像から作り上げた例文ではなく、実践の場から集めた汎用性の高い例文をまとめてあります。例文を暗記して、そのまま真似するだけでも、すぐにビジネスシーン力を発揮するでしょう。

ビジネス英語を学べる本の選び方まとめ

さまざまなビジネスシーンに対応できる、おすすめの英語教本を5冊ご紹介しました。どの本も、ビジネスの現場を知っている著者が、ビジネス英語に必要な知識や汎用性の高いフレーズのみを絞り込んでまとめたものです。自分にとって必要な英語シーンに合わせた1冊を選び、掲載されたフレーズをそのまま暗記することで、より効率的にビジネス英語を身につけることができるでしょう。

ビジネスで英語を使うシーンはさまざまです。あらゆるシーンで使えるビジネス英語をつけたい方は、5冊すべてを購入し、じっくり取り組んでみるのも良いでしょう。ご紹介した本を利用して、ぜひ効率的にビジネス英語を身につけてください。

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