英語の助動詞は、英語の文章で目にかからないことはないといっても過言ではない、重要な品詞です。しかし、canwillなどのかんたんな助動詞にも、実はあまり知られていない意外な意味が含まれており、英語の上級者でも使いこなせていないことがあります。

この記事では、英語の頻出助動詞10個を紹介します。それぞれの意味や用法、わかりやすい覚え方などを例文とともに解説していきます!

助動詞で必ず押さえておきたいポイント

助動詞とは、コアとなる動詞に時制などの追加の意味を与える品詞です。日本語の「~した」や「~れる」などの助動詞と似ており、互いに共通する部分も多いです。まずは、すべての助動詞に適用される助動詞のルールなどをみてみましょう。

直後におかれる動詞は原形になる

英語において、助動詞は常に動詞とセットで用いられます。そして、助動詞の直後についてくる動詞は必ず、「原形」になります。過去時制の文であったとしても常に原形となり、例外はありません(人称や時制などの要素はメインの動詞の代わりに助動詞が担うことになります)。

I can play tennis.
私はテニスができます。
I couldn’t play tennis here.
私はここではテニスができませんでした。

また、助動詞を使った英文を疑問形で使う場合には、助動詞を文頭に持ってきます。動詞部分が必ず原形になる、というルールは変わりません。

Can you play tennis?
テニスはできますか?

訳し方は1対1ではない

この助動詞はこのように和訳すればOK、といったように、助動詞とその意味が1対1で対応しているわけではありません。無理に和訳を対応させて紋切り型に覚えてしまうと、応用の範囲が狭ってしまうので注意しましょう。

英語の助動詞の役割を知るためには、それぞれの助動詞がもつ「コアイメージ」を理解することが大切です。コアイメージは一朝一夕では理解できません。多くの英文に触れていく過程で、そのニュアンスを感じ取れるようになりましょう。

英語の重要助動詞1:can

「can」は、「~できる」と訳されることが多い助動詞で、英語の助動詞の中でも非常にポピュラーなものです。この助動詞のコアイメージは「可能性」であり、まだ試してはいないが、実現しそうである、というニュアンスを含みます。

I can play the piano.
ピアノを弾くことができます。
I cannot play the piano/ I can’t play the piano.
ピアノを弾くことができません。
Can you play the piano?
ピアノを弾くことができますか?

人が能力的にできるという意味の「できる」のみならず、何かの事象が発生しうるといった、「なりうる」という意味を「can」で持たせることもできます。こちらのほうが「可能性」というコアイメージに近いかもしれませんね。

It can be possible.
ありうる。Can it be possible?
あり得るの?

否定形にして意味を裏返せば、可能性を否定することになり、「ありえない」と言った感じの意味合いを出せます。

It can’t be!
ありえない!

英語の重要助動詞2:could

could」はcanの過去形で、コアイメージもcanと同様に「可能性」です。過去のある時点で、動作や事象が実現する可能性があった、ということを意味します。

I could solve the problem in 5 minutes.
その問題を(解こうと思えば)5分で解けた。
I could not solve the problem in 5 minutes/ I couldn’t solve the problem in 5 minutes.
その問題を(解こうと思っても)5分では解けない。
Could you solve the problem in 5 minutes?
その問題を(解こうと思えば)5分で解けましたか?

上の例文のポイントは、実際に解いたかどうかではなく、やろうと思えばできた、ということです。canや「could」はあくまでも可能性についてのみ言及するので、実際にしたかどうかは関係ありません。

また、couldには仮定法的なニュアンスが含まれており、「ありえないけど、もしかしたら...」といったような、実現可能性がかなり低いことを述べるときにも用いられます。

It could happen.
そうなる可能性はある。

couldは疑問形にすることで、丁寧なお願いにすることができます。こちらにも仮定法的ニュアンスが含まれており、「大変おこがましいのですが...」といったようなニュアンスがあります。

Could you give us a message?
何かお言葉をいただけないでしょうか。

英語の重要助動詞3:will

未来を表す文で使われる助動詞「will」は、根拠が薄い、根拠がないがそうなるだろう、といったような「ぼんやりとした未来」がコアイメージです。 また、Iやweなどとともに使えば、その人の意思を示すときに使えます。

willに似た表現に「be going to」がありますが、こちらは既に確定している予定や、実現可能性が高い、明らかにそうなることがわかりきった未来に使われるフレーズです。

I will go first.
私が先に行く。
I will not go first/ I won’t go first.
私は先に行かない(あなたが先に行ってください)。

疑問形にすれば、親しい人に対してフランクなお願いをするときに使えます。

Will you go first?
あなたが先に行きますか?
Will you pass me a soy sauce bottle?
醤油をとってくれない?

英語の重要助動詞4:would

would」はwillの過去形で、コアイメージもwillと同様です。willを過去時制で用いる時には、wouldを使います。

He said that he would send us a later.
彼はわたしたちに手紙を送ると言った。
He said that he would not send us a letter/ He said that he wouldn’t send us a letter.
彼はわたしたちに手紙を送るつもりはないと言った。

また、仮定法的に「would」を用いて、実現可能性が低いことに対して推量することもできます。この場合は、過去時制にはなりませんので注意しましょう。

It would be possible.
ありうる。
It would not be possible/ It wouldn’t be possible.
あり得ない。
Would it be possible?
あり得るの?

疑問形にすれば、丁寧なお願いになります。

Would you send me a file?
ファイルを送信していただけますか?

英語の重要助動詞5:should

should」は、まだ起きてはいないけど、かなり確度が高い、そうなるはずというコアイメージです。発言者にそうであるという自信があることを感じさせます。

The answer of the question should be 13.
この問題の答えは13のはずた。
The answer of the question should not be 13/ The answer of the question shouldn’t be 13.
この問題の答えが13のはずがない(この問題の答えは13以外だ)。

また、絶対にそうしないとダメ!というわけではないけど、やるべきである、という義務、ルールに言及するときにも、「should」が便利です。

You should wash your hands when you come home.
家に着いたら手を洗わなければいけません。

英語の重要助動詞6:may

may」は、実現する可能性もあるし、ない可能性もある、どっちつかずなイメージです。

He may be there.
彼はそこにいる可能性はある。

また、mayは誰かに許可を与えるときにも使われます。やらなくてもいいけど、べつにやってもいいよ、というニュアンスです。

You may have a seat when you listen to the seminar.
講義を聞いているときに着席してもかまいません。

疑問形に変えることで許可を求めるような表現に変えることもできます。

May I come in?
入室してもよろしいでしょうか。

英語の重要助動詞7:might

might」は、可能性は0じゃないけど、かなり0に近いような事象について言及するときに使われます。「もしかして...?」といった感じのニュアンスです。

It might be truth.
それは真実かもしれない。

第3者やyouなどを主語にとって、非難のニュアンスを表すこともできます。完了形と組み合わせて、仮定法で使われることがよくあります。

You might have told me.
私に言っておけばよかったのに。

英語の重要助動詞8:shall

実は、「shall」の過去形がshouldです。このshallはshouldと似たような、「~しませんか?」というニュアンスがあり、「Shall we~?」の形で使われることが多いです。

Shall we dance?
一緒に踊りませんか?

肯定文のshallは、規定や決め事などで用いられます。「~とする」といったニュアンスであり、法文書、契約書などに頻出です。

The contract shall expire at the end of each business year.
本契約は事業年度末に失効するものとします。

英語の重要助動詞9:must

must」は、数ある助動詞の中でもトップクラスで実現可能性が高いイメージがあります。9割強の確率でそうに違いない、といったような、非常に強い確信があるときには、mustが適切です。

He must be a criminal.
彼が犯人に違いない。
He must not be a criminal.
彼が犯人なはずがない。

また、絶対に守らなければならない義務、ルールについて言及するときにも、「must」が使われます。

You must follow the guideline.
ガイドラインを遵守しなければならない。

否定文にすれば、「してはいけないルール」についても言及できます。

You must not play here.
ここで遊んではいけません。

なお、「must」と「have to」はほぼ同じ意味ですが、「must not」「not have to」とは全く意味が違いますので注意しましょう。

You must not throw a ball.
ボールを投げてはいけません。

「must not」は「~してはいけない」という禁止を表します。

You don’t have to throw a ball.
ボールを投げる必要はありません。

一方の「not have to」は、「~する必要はない」「~しなくてもいい」といったニュアンスになります。

英語の重要助動詞10:had better

had better」は正確には句のひとつですが、助動詞として扱われます。「~したほうがいい」といったような、「ゆるい忠告」のコアイメージです。

You had better finish your homework first.
まず宿題を終わらせたほうがいい。

had betterの後にtoをつけてしまう間違いがよくありますが、他の助動詞と同様に、直後には動詞の原形が置かれるため、toをつけてはいけません。

助動詞が示す「可能性」の程度はどれくらいなのか

ここまでご紹介したように、可能性を示す助動詞はかなり多く、使い分けには英語上級者でも苦労します。おおよそですが、以下の順番で助動詞の確度がランク付けされます。

must > will > would > should > can > may > might > could

また、必ず上の順番通りになるわけではなく、文脈によりその程度はまちまちです。この感覚は実際にネイティブの英語や紙面の英文に触れて肌感覚で理解しないとわかりません。あくまで参考程度としておさえておきましょう。

英語の重要助動詞10選まとめ

英語の助動詞は、日本語の助動詞とよく似ており、動詞に付加情報を加えるという役割をもちます。英語の助動詞の数は多く、その意味も多岐にわたりますが、何よりもまずは助動詞のもつコアイメージをつかむことが大切です。

今回ご紹介した頻出の英語助動詞10個においても、あらかじめイメージを覚えたうえで学習を進めれば、よりスムーズに理解が進むでしょう。

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