現在完了形、過去完了形、過去完了進行形など、英語の完了形はさまざまな種類があります。完了形は日本語にはない、英語特有の考え方であるため、ここで苦戦する英語学習者が非常に多いのです。

難しく感じるかもしれませんが、英語の完了形を考えるうえで重要となるコンセプトは、実はとってもシンプルです。

この記事では、英語の完了形にフォーカスをあてて、その意味や使い分けの方法など、例文を交えてご紹介します。英語の完了形の学習で苦戦している人には必見の内容ですので、ぜひ最後まで見てみてください。

英語の完了形はこんなときに使う!3用法を解説

英語の完了形の用法は、3パターンに大別されます。

  • 完了用法
  • 経験用法
  • 継続用法

まずは、それぞれの意味や特徴を見てみましょう。なお、英語の全ての完了形の表現がこれら3用法にきっちりと分類されるわけではなく、複数の用法に解釈ができたりする場合、明確に用法を定義できない場合もあります。

すでに終わっていることを表す(完了用法)

英語完了形の用法のひとつに、完了用法があります。これは、完了形の「完了」という言葉そのままのイメージで、何かをコンプリートした、達成したときに使えます。

I have just finished my homework.
ちょうど宿題を終えたところだ。
I have lost my wallet.
財布を無くしてしまった。

特に完了用法と相性がいい動詞がfinishであり、「have finished」の形で頻出します。もちろん、「I finished~」でも同じような意味になるのですが、この後で説明するように、文意が少しだけ変わります。

経験したことを表す(経験用法)

英語の完了形には、経験したことを示す経験用法もあります。この用法は、過去の経験や体験について言及し、「経験済み」な状態を表現するときに使えます。

I have been to the US twice.
アメリカに2回行ったことがある。
I have lived in Japan before.
以前日本に滞在したことがある。

上の例文で、アメリカに行ったり日本に住んだりしたのは過去のできごとであるのは明白です。しかし、経験済みという状態は、いま現在まで引き継がれていますので、完了形が使えるのです。

もちろん、ふつうの過去形でも表現できます。

I went to the US twice.
アメリカに2回行った。
I lived in Japan before.
以前日本に滞在した。

完了形ではなく過去形で表現すると、過去に起きた事実のみを淡々と説明する英文になります。完了系特有の「継続している感」は表現されません。

また、以下の例文のように、完了形と過去形で文意が変わるパターンもあります。

It has been long time.
長い時間だった(いまも継続している)。
It was long time.
長い時間だった(過去の話)。

前者は、過去のある時点に始まり、今現在でもそれが継続している、という意味で、「長い時間」と言っています。一方で後者は、過去のある時点の話を振り返り、「あれは長い時間だったなあ」と懐かしむように述べています。

継続していることを表す(継続用法)

英語の完了形、3番目にご紹介するのは、継続用法です。継続用法はその名のとおり、何かが過去のある時点から今現在まで、継続していることを表現できる用法です。完了用法での「コンプリート」とは少々異なり、完了形の継続用法のニュアンスは「コンティニュー」、いまもなお続いている状態となります。

I have been sick for 3 days.
3日間体調を崩しています。
Taro has been absent from school for a week.
太郎は一週間学校を休んでいる。

上のように表現すれば、いま現在でも体調を崩したままであること、あるいは太郎が今現在も休んだままであることが伝わります。

これらの英文を仮にふつうの過去形で表現すると、以下のようになります。

 I was sick for 3 days.
3日間体調を崩していた(今は回復している)。
Taro was absent from school for a week.
太郎は1週間学校を休んだ(今は学校に来ている)。

「過去はこうだったが、今は違う」という意味になり、完了形で表現したパターンと文意が変わるのです。
このように、ニュアンスではなく、過去形と完了形で伝わるメッセージそのものが変化する場合もありますので、英語では状況に応じた使い分けが重要なのです。

完了形の訳し方は「~ている」「~てしまった」

もちろん、用法や文脈にも依存しますが、英語の完了形を訳すときには、原則として「~ている」「~てしまった」でOKです。完了形のコアイメージは時間軸の上で何かがずっと続いているとうイメージなので、そのようなニュアンスを崩さないように訳すことがポイントです。

現在完了形と過去形は「今とつながりがあるか」で使い分けられる!

これまで例文をあげて紹介したように、英語では完了形と過去形は使い分けに苦労しますよね。どちらを使ってもほとんど文意が変わらない場合もありますが、大きく意味が変わってしまう場合もたくさんあります。また、両者を完璧に使い分けることは英語上級者でも至難の業であり、一筋縄ではいきません。

英語の完了形と過去形の違いを一言でいえば、「時間軸の1点に着目しているか、時間軸の中の特定の範囲に着目しているか」の違いです。「点か線か」の違い、ともいえるでしょう。

I had worked at a pharmaceutical company for 20 years.(完了形)
製薬会社で20年働いていました。
I worked at a pharmaceutical company for 20 years.(過去形)
製薬会社で20年働いていました。

上の2つの例文の文意はほぼ同じです。前者は過去完了形で20年という「線(タイムスパン)」にフォーカスを当てている一方、後者は過去形で20年の期間を「点」としてとらえ、単なる過去の事実として述べています。

正直なところ、書き物として残らない英会話であれば、完了形と過去形をごちゃ混ぜにしてしまってもさほど問題にはなりません。しかし、報告書や論文など、フォーマルな文章を英語で書くときには、完了形と過去形のニュアンスの違いを使い分けて、正しく書くことが求められます。

過去完了形は「過去の時点ですでに済んだこと」に使う

継続していたものの、過去のある時点でその継続が打ち切りになってしまったような場合には、過去完了形を使います。現在完了との違いは、話の基点が過去になっているということです。

The special offer had been continued for 3 months.
特別価格は3ヵ月間続いた(今は特別価格ではない)。
The store had operated 24 hours.
その店は24時間、年中無休営業だった(今は違う)。

1番目の例文では、特別価格が3ヵ月続いていたという「継続していた感じ」を、過去完了を用いて演出しています。過去を点でなく線でとらえるには、完了形にするのが適切でしたね。

また、過去のさらに過去(専門用語で大過去と言います)について言及するときにも、過去完了が使われます。この場合は、完了形ですが、「線」ではなく時間軸上の「一点」に言及することになります。

 After I had placed an order, a shipment arrived.
注文をした後に、荷物が届いた。

上の例文では、注文をした時点も荷物が届いた時点も過去の話ですが、注文したタイミングのほうが、よりも過去の話であるため、過去完了を用いて「大過去」を表現しています。

このように、英語では現在を基点として2つの過去を、その時系列に着目して述べるときにも、過去完了形が使われます。

完了形の否定文・疑問文の作り方

英語で完了形の疑問文、否定文の作る方法はかんたんです。以下でパターン別にみてみましょう。

完了形で否定文を作る場合

英語の完了形を否定文にする場合は、以下の3パターンです。

  • haveをhave notあるいはhaven’tにする
  • hasをhas notあるいはhasn’tにする
  • hadをhad notあるいはhadn’tにする
 He hasn’t been in the campus. He has been in his home.
彼は大学にいません。家にいます。

否定の意をより強めたい場合には、「never」を使います。neverは、notとほぼ同じ役割をもちますが、notよりも否定の力が強いです。

 I have never been to the US.
アメリカに一度も言ったことがない。

この場合、haveやhasとneverをくっつけて1語に短縮することはできません。

完了形で疑問文を作る場合

完了形を疑問文にする場合は、have,has,hadを文頭にもってきて表現します。

 Have you ever been to Kyoto?
京都に行ったことはありますか?
-Yes, I have/ No, I haven’t.
はい、あります/ いいえ、ありません。
 Has he ever been to the U.S.?
彼はアメリカに行ったことがありますか?
-Yes, he has/ No he hasn't.
はい、あります/ いいえ、ありません。

英語の完了形まとめ

英語の完了形で大事なことは、時間軸を「点」ではなく「線」で着目することです。この感覚は日本語にはない英語特有の概念であるため、マスターすることはなかなか難しいです。しかし、今回の文法解説や例文を読んだことで、だんだんとイメージがついてきたかと思います。

完了形が自分の口からスムーズに出るようになれば、英語の表現の幅も広がりネイティブに一歩近づくことになります。ぜひ、頑張ってみてください。

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