
みなさんは、英語でプレゼンしたことはありますか?ビジネスとは切っても切り離せないプレゼンはただでさえ緊張するものですが、英語でするとなるとより一層ハードルが高く感じますよね。
ところが、英語プレゼンはたったの3パートで完結するため、それぞれの構成を押さえていれば、ビジネスの場に限らずいろいろと応用して使っていくことができます。
今回は、英語プレゼンの構成や、実際に使える英語フレーズについてご紹介してみたいと思います。
Contents
英語プレゼンは3つのパートで成り立つ!
冒頭で述べたとおり、ビジネスにおける英語プレゼンは3つのパートにわかれています。「イントロ(導入)」「メイン(本論)」「クロージング(締め)」の3つです。
【Part1】イントロダクションで使えるフレーズ
それではさっそく、イントロ(導入)のパートで使えるフレーズをご紹介してまいりましょう。
まずは挨拶から!「Hello!」や「Good morning!」など、時間帯に合わせた挨拶で明るくプレゼンをスタートさせましょう!
自己紹介する英語フレーズ
私は△△(会社名)の○○(氏名)と申します。
→まずは自己紹介です。オーソドックスに「My name is~」を使って名乗りましょう。「from+会社名」で「△△会社の○○です」と言うことができます。
本日はお時間をいただきましてありがとうございます。
Thank you for attending this presentation.
今回のプレゼンテーションにご参加いただきありがとうございます。
→ビジネスの場で初対面の人と話すときは、自己紹介のあとに「Nice to meet you.」と言うのが一般的ですが、多数の人に語り掛けるときは、プレゼン参加についての感謝の気持ちを伝えることで「よろしくおねがいします」のニュアンスを出すことができます。
プレゼンの目的を語る英語フレーズ
今日は、~についてお話ししたいと思います。
→一番オーソドックスな言い回しがこちらですね。wantではなくwould like toを使うことで丁寧な印象になります。
今日こちらで~のお話ができることを嬉しく思っています。
→「I’m delighted to be here today」は欧米でのビジネストークでよく使われる表現です。「喜びをもって今回の新商品(サービス)をご紹介いたします!」といった前向きな気持ちが伝わるフレーズですね。
アウトラインを説明する英語フレーズ
私のプレゼンに〇分お時間をいただきます。
→まずはプレゼンの所要時間を伝えるのがマナーです。
〇つのパートに分けてお話いたします。
I’ll start with talking about 〇〇. Then, ××. Finally △△.
まず、○○についてお話します。続いて××、最後に△△についてお話いたします。
→全体のアジェンダを説明しておくことで、聞き手も気が急くことなく落ち着いて聞くことができます。
途中でご質問がありましたら遠慮なくおっしゃってください。
There will be time for questions at the end of the presentation.
プレゼンの最後に質問の時間を設けております。
→聞き手に質問が出てきたときに、プレゼンが終わるまで待つべきなのか都度言ってもいいのかを最初に指示しておいてもらえると、安心して聞くことができます。
【Part2】メイン部分で使えるフレーズ
それではいよいよ2つ目のパート、プレゼンのメイン部分に入ってまいりましょう!先ほどのイントロ部分で紹介したプレゼンの目的・アウトラインに沿って、話を深堀りしていきます。
問題提起をする英語フレーズ
では、まずは現在我々が抱える問題点から始めましょう。ご存じのとおり~です。
→「問題点はこれ!」とはじめにはっきりさせてから内容に入っていくためのフレーズです。「as you know(ご存じのとおり)」からはじめることで、「~な問題、認識してるよね?」と相手に語り掛けるようなニュアンスにすることもできます。
あなたがたの何人が~を経験したことがあるでしょうか。
→プレゼン内容に応じた質問で相手を引き込みます。今回のhowのように、疑問詞を使ってダイレクトに疑問文にしてしまうのも1つの方法です。
原因をとりあげる英語フレーズ
いくつかの例を挙げてみましょう。たとえば~です。
→ざっくりと問題提示したあとは、具体的な例を挙げて問題を再認識させるといいでしょう。
○○が要因です。
Another factor is that~.
もう一つの要因は〜です。
→提起した問題の背景を説明するフレーズです。
スライドの解説をする英語フレーズ
当スライドが表すのは~です。
This slide summarizes that 〜.
このスライドがまとめているのは~です。
→スライドのページを移動したところで、何について書いてあるスライドなのかの紹介をします。
このデータをみてください。
From this data, we can see that ~.
このデータから、~を知ることができます。
→「let’s take a look」で、「見てみましょう!」とスライドの特定部分を指定することで、スライド内のどこに注目してほしいかを伝えることができます。
では、次に~に話をうつしましょう。
→スライドの中身を一通り説明したら、次のスライドに進む前に流れを作っておくとスムーズです。
図や表を使って解説する英語フレーズ
この表が表すのは~です。
→tableのところをbar/pie chart(棒/円グラフ)やfigure(図)に変えると、応用して使っていくことができます。
縦軸は売上高合計数を表します。
→横軸と言いたい時はhorizontal lineと言えばOKです。
自身の主張を伝える英語フレーズ
私は~であると確信しています。
→強い主張を表すことができます。
私はあなたに賛成です。
I think that’s a good idea.
それはいい意見だと思います。That sounds good./That make sense.
それはいいですね。
→賛成するときのフレーズです。これは言いやすいですね。
残念ながら賛成しかねます。
I have to object to that.
それには反対せざるを得ません。That’s an interesting idea, but I don’t agree.
それは興味深いご意見ですが、私は賛成しかねます。
→反対する時こそ、単刀直入に、早めの段階で意見を言った方がいいでしょう。
具体例をはさむ英語フレーズ
次の具体例を見てみましょう。
→例という意味のexampleを使って、先ほども登場した「Let’s take a look at~」のフレーズで表現しています。
私の意見を裏付ける例です。
We can see cases like this quite a few times.
このような事例は多く見受けられます。
→例としてあるケース(案件)を上げる場合は、caseという単語を使うこともできます。
【Part3】クロージング部分で使えるフレーズ
それではいよいよ3つめのパート、クロージングです。終わりよければすべてよし!ということで、しっかりとまとめあげましょう。
結論を述べる英語フレーズ
結論として、~
→まとめを述べる前に、「これから結論を言いますよ!」というのをわからせてあげることが大切です。この言葉でプレゼン全体の流れを着地に向かわせることもできます。
このほか、「In concluding my presentation,~(私のプレゼンをまとめると)」「To end my presentation,~(プレゼンの終わりに)」といった表現もあります。
〜を強調して締めくくります。
→内容量が多めのプレゼンの時に、最後にもうワンプッシュしておきたいことがあれば特に強調しておくことが大切です。聞き手がプレゼンを聞き終えて、内容を受け入れるかどうか吟味する際は、最後に入ってきた情報が最も鮮明に頭に浮かぶものです。
質疑応答の際の英語フレーズ
プレゼンする側のフレーズ
プレゼンをする側は、聞き手が質問しやすいように配慮してあげることが必要です。
何か質問はありますか?
If you have any advice(comment) for me, I’d welcome it.
もし何かアドバイスがあれば、歓迎します。Please feel free to ask any questions you may have.
どうぞ気楽に質問してくださいね。
→相手から質問を引き出すような言い方ですね。一方的なプレゼンよりも、質疑応答をきっかけに場が盛り上がった方が印象にも残ります。
あなたの質問は〜ですよね。
I don’t think I can answer that question now. But I’ll find out for you later.
いまは答えられませんが、後日答えをお知らせします。
→回答するときのフレーズです。まずは相手の質問内容をしっかりと確認した後で、答えられるようであればその場で回答し、難しければ2つ目のフレーズを使って回答を先延ばしにします。
聞き手側のフレーズ
聞き手は丁寧かつ的確に自分の聞きたいことを明らかにしていかなければなりません。
日本人はビジネストークにおいても控えめで、英語に自信がないとなると余計に、質問することをためらってしまうことがあります。しかし、ここで内容をしっかりと把握しておかなければ、そのあとの意志決定時に困ってしまいますので、もし自分がビジネスの場においてプレゼンの聞き手側になる時には、遠慮なく質問してわからないところはスッキリとさせておきましょう。
ちょっとよろしいでしょうか?
→プレゼン中に手を挙げて質問するときに使います。“interrupt”とは「邪魔する」という意味です。直訳すると「お邪魔させていただいてもよろしいでしょうか?」ですが、プレゼンの途中だけでなく、人の話に割って入るような場合にも使うことができます。
ちょっとわからないのですが、~という意味でしょうか?
Could you explain that again, please?
もう一度ご説明いただけますか?Could you give us some more details?
もう少し詳細を教えていただけますか?
→一般的な質問の際によく使われるフレーズです。Could you~?やpleaseなど、より丁寧な印象になるテクニックも使われていますね。
お礼のことばを述べる英語フレーズ
これで私のプレゼンを終わります。本日はお時間を割いていただきありがとうございました。
→シンプルな締めくくりフレーズですね。「This is all for my presentation.」は直訳すると「これが私のプレゼンの全てです。」となり、「これで終わります。」という意味で使うことができます。
これで私のプレゼンを終わります、ご静聴ありがとうございました。
→attentionは、「注意、注目」という意味の単語です。「ご静聴ありがとうございました」の決まり文句ですので覚えておきましょう。
フレーズを覚えるだけではダメ!英語プレゼンで必ず意識すべきこと
さて、英語のプレゼンで使えるフレーズをご紹介してまいりましたが、いかがでしたか?「この流れにそってスライドとカンペを作っておけば大丈夫かな?」とお感じになっている方、ちょっと待ってください!
英語のプレゼンは、ただフレーズを覚えて話すだけでは不十分です。ここからはビジネスシーンで重要な、英語プレゼンで必ず意識すべきことについてご紹介してみたいと思います。
ゆっくり、はっきりと話す
ビジネスシーンに限らず、英会話全般についていえることですが、ゆっくりはっきり話すことを意識しましょう。
特に、慣れない言語でのスピーチということで、発音が一部聞き取りにくかったり、強調したい部分を明確にする話し方ができていなかったりと、ちょっとしたことで伝わりづらくなってしまうことがあります。流暢にスラスラと話す、というよりも「ゆっくり話して確実に伝える」ことを心がけましょう。
また、英語らしい発音を意識して事前に何度も練習される方もいらっしゃるかもしれませんが、発音に集中しすぎると逆に大事な部分が伝わらない可能性もあります。多少カタカナ英語になってしまっても、ゆっくり、はっきりと話せばちゃんと伝わりますし、ビジネスシーンにおいても問題ありません。発音よりも話している内容に意識を向けて話すようにしましょう。
話している内容に意識を向けると、自然に強調したい箇所がはっきりしてくると思います。強く訴えかけたい場所は音量や音程を上げるなど、抑揚のきいた話し方を心がけてみましょう。日本語は一本調子な言語だとよくいわれますので、ちょっと大げさかな?と思うくらいに抑揚をつけても大丈夫です。
かんたんな表現・ジェスチャーを織り交ぜる
プレゼンをするときは、できるだけ幅広い聞き手に伝わることを心がける必要があります。つまり、話している内容についての予備知識がなくても、ある程度ついていけるくらいわかりやすい内容にしておく必要がある、ということです。ビジネスシーンだからといって学術的な単語や難しい英単語を敢えて使う必要はありませんので、できるだけ簡単な表現で伝えるようにしましょう。
また、聞き手を引きつける技として、ジェスチャーを織り交ぜるのもおすすめです。プレゼンも長くなってくると、どうしても聞き手が退屈してしまいますので、動きが入ることで視線を話し手に引き付けることができます。さらに、先ほど声の抑揚とジェスチャーを合わせて使うことで、より大事なポイントを明確にできるでしょう。
無理してジョークを言わなくていい
ビジネスにおいて場の空気を和ませるために「ジョークの1つでも言わなきゃダメなのかな?」なんて考えてしまいますよね。聞き手の文化に配慮する姿勢とても素晴らしいと思うのですが、結論から申し上げると、ジョークを無理して言う必要は全くないです。
というのも、やはり日本人と欧米人のジョークのセンスや目の付け所は大きく違うため、頑張って考えたジョークも欧米人にはウケない場合が多いのです。試しに、欧米人のジョークをYoutubeなどで見てみてください。「字幕を見ても何が面白いのかわからない!」とお感じになると思います。
そこで、ジョークの代わりに聞き手の興味を引く方法として、自分の主張だけでなくその背景事情や目的・根拠の部分に厚みを出す、という方法があります。中途半端なジョークで滑ってしまうよりは、自分の主張を裏付ける情報をたくさん盛り込んだ、内容の濃いプレゼンにすることを心がけましょう。
スライドの作り方ひとつで印象は変わる!
ここまでは話し方の部分に着目してご紹介してきましたが、最後にスライドの作り方についてもアドバイスしておきたいと思います。
先ほどジェスチャーについてご説明したように、視覚的な要素はプレゼンにおいては欠かせない部分ですから、スライドの作り方にもしっかりとこだわりましょう。
とはいっても、やたらと図や表を盛り込んだり、デザインに凝ったりする必要はなく、「文字を大きくすること」「シンプルな表現を使うこと」「結論だけをまとめること」を意識してください。細かい内容は口で伝えるとして、結論だけシンプルに大きめの文字で表示することがとても大切です。
英語のプレゼンテーションで使えるフレーズまとめ
ビジネスシーンにおける英語のプレゼンテーションで使えるフレーズと、実際にプレゼンを行うときに意識すべきことについてご紹介してまいりました。参考になるものはあったでしょうか?
どんなに事前に準備をしても、人前に立っていざプレゼンするときになると必ず緊張してしまうと思います。最後に大切なのは、聞き手に伝えたいという強い思いです。できるかぎり1人1人に届けるつもりでアイコンタクトを取りながら、ゆっくり、はっきりと話すことでビジネスでのプレゼンに説得力を持たせましょう!