日本人の英語学習者の悩みの一つに、「言いたいことを英語でなんて言えばいいのかわからない」といったものがありますが、この悩みを解決するためには、英語でよく使われる定型文である「フレーズ」の学習が効果的です。

今回は、なぜフレーズを覚えるといいのか、正しいフレーズの学習方法はどのようなものかを解説していきます。

※「Even a blind squirrel finds a nut once in a while」の意味は後ほど!

英会話フレーズを覚えるメリット

ここでは、英会話のフレーズを覚えるメリットをいくつか解説します。なぜ英語のフレーズが大事なのかということを、きちんと理解しておきましょう。

会話がスムーズに流れやすくなる

フレーズのストックが自分の中にたくさんあれば、会話がスムーズに流れやすくなります。

フレーズは定型文なので、使うときに特に頭で考える必要がないことがメリットです。たとえば、定番フレーズをぱっと先に言ってから、そのあと少し考える間をおいて会話をつなぐといったこともできます。相手に聞かれたことを即答できないときなど、定番フレーズで間をつなぐことができます。

It seems to be wrong.
何かがおかしいみたいなんですよ。

Let me see…, Oh, this part is broken.
どれどれ…ああ、ここが壊れていますね。

What do you think?
あなたはどう思いますか?

I think…, I think it’s OK.
そうですね…、いいと思いますよ。

自分の回答がすぐに思いつかないときに、何も言わずにただ黙っていると相手に不安感を与えてしまいます。しかし、定番フレーズで間をつないでおけば、たとえ考える時間がとても長くなったとしても、「いま考えているんだな」と相手はわかり、しっかりと対応してくれるでしょう。

単語を変えるだけで多くのシチュエーションに対応できる

英文の丸暗記だと、どうしてもそれ以上の表現ができません。よくやってしまいがちなミスは、英文とその日本語の意味を一対一でひたすら暗記して、それだけに頼ってしまうことです。例えば、

I’m fine thank you, and you?
私は元気です、あなたは元気ですか?

という中学校で誰もが習うであろう有名な言い回しがありますが、これに頼りきりで他の表現ができない人が結構います。長いフレーズを呪文のように丸暗記してそれだけを使っても、あまり意味はありません。

「I’m good.」「I’m okay.」「I’m alright.」など、自分の体調や気分を伝える方法は他にもたくさんあります。「I am ~.」のフレーズ一つ覚えておけば、そこからさまざまな方向に発展させることができます。つまり、文章の丸暗記ではなく、ひとつのフレーズを10にも100にも発展させられるような使い方がより効果的なのです。

使える英語表現の選択肢が少ないと、自分の伝えたいことを表現できたとしても、限られた表現に頼りきりになります。確かに伝わりはしますが、聞き手には少々くどい印象を持たれかねません。そうならないためにも、表現の幅は増やしておきたいですね。

丸暗記では上達しない!正しい英会話フレーズの勉強法

英単語の暗記であれば、英単語とその日本語の意味を紐づけるだけなので、誰にでも簡単にできます。しかし、フレーズの暗記は単語の暗記よりもはるかに難しいことを理解しておきましょう。

まず、フレーズの勉強以前に基礎的な文法知識など、英語の土台が必要なのはいうまでもありません。また、フレーズの意味だけではなく、コロケーション(語と語の組み合わせ)などを、実践を通して理解していく必要もあります。

まずは入り込みやすい話題のかんたんなフレーズから入る

おすすめのフレーズ学習方法は、自分の趣味、知識、仕事などと関連性が深く、かつ簡単なフレーズから覚え始めることです。

例えば、旅行が控えているなら海外旅行で使えるフレーズを、海外で買い物をしたいなら買い物で使えるフレーズを重点的に学習しましょう。実際に使いながら学べるので、自分自身に定着しやすくなります。

逆に、あまり自分と関係ないフレーズをがんばって暗記しても、実践で使う機会に恵まれないことが多く、効率が悪くなってしまう可能性があります。

フレーズを構成している単語・熟語・文法をしっかりと理解しよう

フレーズとその意味を覚えても、それを構成している単語やその文法的つながりを理解しなければほとんど意味がありません。フレーズの意味だけ理解しても使えないことはないですが、完全にフレーズを自分のものにするには、フレーズの中の構造もきちんと理解する必要があります。

この後で解説するイディオムのように、単語そのものの意味からフレーズの意味を推測することが困難な場合もありますが、多くの場合は単語の意味とフレーズの意味がリンクしています。

単語・文法は中学レベルを確実に身につける

日常会話レベルの英語を身につけるには、単語と文法は中学レベルまでで大丈夫です。しかし逆を言うならば、中学レベルができていないことには英会話の上達はありません。もう一度、基礎的な内容を見直しましょう。

特に、「前置詞」のコアイメージをきちんと理解することが大事です。前置詞はそれ自体に対訳がなく、フレーズ中の前置詞がどのように機能しているかなどは、英語の基礎ができていないとわかりません。

ふれたフレーズは必ず音読する

英語学習においてふれたフレーズは必ず音読しましょう。黙読で完結してしまうと、実際に使うときにフレーズがスムーズに口から出てきません。また、発音方法やどこにアクセントをつけるかなど、実際に声に出して練習しないとわからないことは多々あります。

CDなどで音源がついているフレーズ集を持っているのであれば、※シャドーイングを徹底的に行いましょう。読んで覚えるよりも実際に声に出して、使って覚えるほうがベターです。

※シャドーイング(Shadowing)は、耳で聞いた英語のすぐ後、実際に発音する通訳訓練法。英語の後を追う影(shadow)のように行うことがポイントです。

アウトプットの機会をつくって英会話フレーズを定着させよう

フレーズは「だんだんと」自分自身に定着していくものです。フレーズとその意味を覚えただけでは、そのフレーズをものにしたとはいえません。そのため、アウトプットの機会を積極的につくって、フレーズを自分自身ものにしていく作業が必須となります。

さきほども解説したようなシャドーイングなどのセルフトレーニングでも問題ありませんが、おすすめはネイティブからフィードバックが得られる英会話スクールやオンライン英会話を利用することです。コストは多少かかりますが、発音矯正などもできるので長い目でみれば間違いなく自分のためになるでしょう。ネイティブの発音と相違ないほど完璧にする必要はありませんが、ある程度の発音矯正は誰にでも必要です。

慣用句はその都度覚えるしか手段がない場合もある

イディオム(慣用句)の一部には、どうしても丸暗記するしかないものもあります。「put off ~(~を延期する)」「up to ~(~次第である)」「for good(永遠に)」などは、フレーズを構成する単語の意味を知っていても、フレーズそのものの意味を推測することがほぼ不可能です。暗記に頼る必要が全くない、というわけではないので注意しましょう。

まとめ

正しい文法知識、語彙を強化するとともに、英語スクールやオンライン英会話などの手段を用いて実際にフレーズを使うことがフレーズ習得の正攻法です。

また、英単語のように単に覚えればいいというわけではなく、フレーズの構成やその文法的な意味もあわせて理解することが重要です。フレーズを強化すれば間違いなく英会話がスムーズになります。ぜひご紹介した内容を意識して、英語学習をがんばりましょう!

※おまけ

Even a blind squirrel finds a nut once in a while
数打ちゃ当たる ※盲目のリスでさえ、ときどきナッツを見つけることができる

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